7月1日

友達がふられた時に何て言ってやったらいいかなんて、俺にはわからない。

豪快に笑い飛ばしたり、ただの遊びだよとか言ってのけたり、思いっきり相手をけなしてみたり、思いっきり凹んでたりするなら『女なんて30億人もいるじゃねぇか!これからどれだけたくさん出逢えるかが勝負だよ、がんばろぉぜ!』とか、それくらいなら言ってやれるのだけど。
SHRと1限の間に、いつもの様に喋りながらいつもの様に笑って、それでもどこか伏し目がちな感じで『別れたんだ』なんて言われたら、俺は何て言っていいかわからない。
1日の始まりにさらりと言ってのけて、それはなぐさめてほしいのか、ただ知ってもらいたいだけなのか。あまり深く聞いたら傷つけてしまいそうで『おまえらいつもそうやってけんかばっかりで、またさらっと復活すんじゃねぇの?』とか、そんなことしか言えなかった。
話す前から指輪もお揃いのブレスレットもしてないのに気づいていた。今まではずっと外してなかった。復活するなんて俺も思っていないのに、当たり障りのないことしか言えなかった。

どうして一番最初に俺に話してくれたんだろう。昨日のうちにメールで誰かに伝えただろうし、うちのクラスでは一番最初ってだけなんだけど、やっぱり当たり障りのないことしか言えなかった自分が悔しい。それでも聞く勇気はなかった。相手を傷つけたくないんじゃなくて、聞くことによって俺が興味本位で聞きたいだけの無神経な人間だと思われたくなかった。
ちっぽけな勇気を、たった少しの勇気を出さないことで友達の信頼を失った気がした。思えば、俺はいつも相談を受けるより相談を聞いてもらう方だった。相談を受けたことなんて1度きりじゃないかな。経験がないからいいことを言ってやれない。俺の周りには告白してふられた奴はいてもつきあってて別れた話をこんな身近に聞いたのは初めてだった。

自分が嫌われるのが恐くて友達をなぐさめることすらできない自分が大嫌い。

まじめな話はここまでにして、誰かが別れたら今度は誰かがつきあいだすってコトがよくあるじゃないですか。そこで俺の話でもしようと思ったんだけど、改めて文にしてみるとまた考えてしまうものがありまして、日記を書く気も失せました。また後日。
とにかく、今日の経験を生かして次はいいこと言ってやろうっていう、いつもの様に、前向きに前向きに考えて生きています。